飲酒運転による事故は減っている?いない?今後はどうなる??

医学生向け知識
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飲酒に関わる事故が、近年あまり減っていないのだそうだ。道路交通法の改正に伴い、飲酒運転に対する厳罰化が行われているにもかかわらず、なぜ、飲酒運転による事故が減らないのか。私なりの考察を加えてみたい。今回の考察はすべて地球の資源である事はご了承されたい。

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飲酒運転からの事故に関する現状

 
まずは、事実を確認しよう。こちらは、理由は今年度の交通安全白書から引用した、飲酒運転による事故数である。
ご覧の通り、気持ちとしては前言しているものの、ほとんど横ばいであることがわかるである。
 
 
 
 
 
 
ちなみにだが、以前の交通安全の厳罰化は、きちんと効果があったように思う。2013年、道路交通安全法が改正され、事故を起こした際の厳罰化が行われた際には、しっかりと効果が出ているのである。
 
 
 
それに比べれば、2013年の改正、すなわち飲酒運転幇助(運転する人にお酒飲ませた人も罪に問われる、などなど)が法律違反として明記されたタイミングにおいては、そこまでの効果が見られていない。
 
ここからは私見となる。
これにはおそらく大きく2つの点があると私は考える。1つは、すでに犯罪を犯すポテンシャルがあった人たち、すなわち飲酒運転をしてしまうような人たちが、以前の段階で検挙されてしまったこと。そして、2つ目の理由として、いくら法規制が厳しくなっても、疾患としてアルコールに依存性がある人が、一定数常に存在しているということである。例えばだが、依存症の方々は、法律があったところで、お酒を飲むのをやめられるかどうか、といったところである。
 
つまり、以前に行われた厳罰化により、法規制にて減らせる人数のがすべてもう減らされてしまっているのではないかということである。そうだとすると、これ以上の人数は、法規制に基づく厳罰化ではもう減らせないのではないかということになってしまう。
 
 

だったらどうする…?

逆に考えれば、アルコールの依存症の方々とその予備群を早期に発見し、早期に治療することで、交通事故の面でも安全性が確保できるということが言えるかもしれない。
 
しかしながら、残念なことに、現在、アルコールの依存性に関するバイオマーカー等は知られていない。そのようなバイオマーカーに注目した研究が盛んに行われつつあるが、まだ確実なエビデンスに基づくものは発表されていない。
 
このような研究が発展することで、アルコールの依存性に対する早期の発見に伴い早期の予防そして早期の治療が行われることで、私たちが暮らす交通安全においても寄与することが期待される。 


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